私がセントラルケンタッキー日本人補習校で教えていたのは、2001年4月から2003年12月までのことです。その間、私は高等部3年のクラスを受け持ち、現代文、現代社会、そして小学部2年の生活科を教えました。ここでの生徒や保護者、先生との出会いは、帰国後も教育の現場で働く私にとって、忘れられないとても大切なものとなりました。
何よりも、高校3年生の皆さんとの出会いに感謝しなければなりません。現地の高校ではコミュニケーションのギャップからなかなか自己表現をする場がない分、運動会、文化祭といった補習校行事に傾ける皆さんのエネルギーはただただ素晴らしいとしか言いようがありませんでした。なかには小さいトラブルがあったり、やりたいことができずに不満もあったりしたでしょうが、その一つ一つを大人と一緒に解決していこうとする生徒の姿。そして、運動会の応援団などで発揮したリーダーシップ。これらは、日本の学校ではなかなか見られない光景でした。
そして、小学校2年生の体育や生活科を教えたことは、今では本当に楽しかった思い出です。担当しだした当初は「悪がき」の相手にてこずらされました。最後の頃になると、相方の田宅先生の手助けもあってか、随分と子どもと接するのが楽しくなりました。
帰国後は、代々木ゼミナールの職員を一年勤めた後、神戸国際大学附属高等学校および神戸松蔭女子学院大学で非常勤講師を勤めてまいりました。
今年(2006年)の4月からは、愛知県瀬戸市にあります名古屋学院大学でキリスト教学の講師に就任しました。キャンパスの周辺にはまだ豊かな自然が残っており、ところどころレキシントン郊外の自然を思い出すことがあります。来年になると、人間健康学部は瀬戸キャンパスに残りますが、商・経済・外国語の三学部が名古屋市熱田区の新キャンパスに移転します。私も名古屋新キャンパスに移ります。名古屋にお越しの折には、新キャンパスにぜひともお訪ね下さい。(特に高校生の皆様は、夏休みに見学に来てください。)
大宮 有博 |